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愛媛の3R企業

環境に優しい古紙再生と再生品の普及に取り組む ~泉製紙株式会社~(2008年9月) 

2008.09.01 愛媛の3R企業

泉製紙株式会社

愛媛県資源循環優良モデル認定制度において、優良循環型事業所に認定された企業を紹介する「愛媛の3R企業」。第3回は、水や薬品を極力使わないで、環境にやさしい古紙再生商品の生産と再生品の普及に、早くから取り組んでいる泉製紙株式会社をご紹介します。

泉製紙株式会社

会社概要

本 社〒799-0101
四国中央市川之江町1523
代表者代表取締役社長 宇高昭造
業 種製紙業
主な製造品 トイレットペーパー

 

日本は世界第3位の紙消費国

日本の紙の年間使用量は、およそ3千万トンで米国、中国に次いで世界第3位です。使用量のほとんどが国内で生産されており、その原料は木材パルプ4割、古紙6割となっています。1980年代後半から環境問題がクローズアップされるにつれ、環境にやさしい再生紙に注目が集まり、1990年以降、古紙の割合が木材パルプの割合を上回るようになっています。

 

環境に優しい古紙パルプ処理法を開発

古紙を再生して利用するには、印刷インクを取り除き(脱墨)、漂白する必要があります。脱墨と漂白には、様々な化学薬品や大量の洗浄水を必要とするため、排水汚濁等の原因となっていました。これを解決するため、泉製紙では同業7社と「愛媛パルプ協同組合」を設立し、古紙処理技術を研究開発した結果、使用する水や薬品が少なく、パルプ繊維を傷つけることなく取り出せる、無漂白の古紙処理技術「HDK法」を開発しました。HDK法を用いることで、オフィス古紙や新聞古紙も脱墨再生が可能となり、一、二度使われた再生紙でもトイレットペーパーとして再利用できるようになりました。

画像:泉製紙の古紙リサイクルイメージ図

泉製紙の古紙リサイクルイメージ図

泉製紙では古紙パルプ100%の家庭用や業務用高品質トイレットペーパーを生産しています。リサイクル意識が高まっているとはいえ、家庭用トイレットペーパーは、高価であっても品質のよいバージンパルプを原料とした製品の人気が高い傾向があることも否定できません。そこで、同社では技術力を高め、厚さ0.1mmのやわらかく薄いペーパーにかわいい花の絵をプリントして、再生紙ではあってもバージンパルプを原料とする製品に劣らず柔らかで肌ざわりがよい、再生紙のイメージを覆すような製品づくりに取り組んでいます。

 

リサイクルへの理解を深める取り組みも

同社ではリサイクルへの理解を深めてもらおうと、子供たちの工場見学を受け入れています。一度に200名近い児童や生徒を工場に受け入れると、思いがけない行動による事故の可能性はありますが、先生方に事前見学をしていただき、少人数の班編成にするなど、安全対策を十分に講じています。こうした取り組みは20年以上も続けられており、子供たちにとっては、自分たちの町の工場で環境にやさしいリサイクル製品が作られていることが実感できることから、リサイクルに関心を持つ未来の消費者がたくさん育っているようです。

画像:小学生の工場見学

小学生の工場見学

 

コンパクトな紙パルプ処理機でオフィス古紙を再生したい

古紙の回収率は、1992年、いわゆる「リサイクル法」が施行された当時は50%程度でしたが、現在は約73%にまで高まっています。しかしながら、回収される古紙の8割が新聞紙、雑誌、段ボールの3品種で占められており、事業所等で使用されるオフィス古紙の回収率はあまり高くありません。また、オフィス古紙は機密保護などの観点からシュレッダー処理されるケースが多いのですが、シュレッダーにかけられると繊維が切断され、高品質の再生紙を作ることができなくなります。このため、宇高社長はオフィスに置けるコンパクトな古紙処理装置を開発すれば、オフィス古紙のリサイクル率を高めることができると考えています。維持管理等の課題はあるでしょうが、実現すれば、企業にとってもリスク管理の強化や輸送コストの低減が図れそうです。
 四国中央市は、紙・パルプ・紙加工品製造出荷額が日本一の紙産業のまちです。その四国中央市から世界に向けて、新たな3Rの取り組みが進むことが期待されます。

(黒田 明良)

「もったいない」が世界をつなぐ 合言葉「MOTTAINAI」へ

環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性のワンガリ・マータイさんは、2005年に来日した際に、「もったいない」という日本語に感銘を受け、世界共通語「MOTTAINAI」として、広めようと活動しています。  マータイさんは、美しい日本語の「もったいない」には、環境活動の3Rと、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められていると紹介しています。

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