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くろーずあっぷ中予

松山市 愛媛県漁連歳末とれたておさかな市(98年2月)

1998.02.01 くろーずあっぷ中予

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正月を彩る海の幸

 大晦日といえば、台所でお母さんが忙しくおせちの支度をする姿というものが、どこの家庭でも一つの風物詩であったと思うが、最近ではデパートや料理店のおせち料理が一般家庭にもかなり浸透してきているようだ。しかし、やっぱり新鮮な海の幸は、日本のお正月に欠かせない食材だ。
 暮れも押し迫った昨年12月30日、愛媛県漁業協同組合連合会の主催により開催された「歳末とれたておさかな市」は、豊かなお正月の食卓を演出してくれる、格好のイベントとなった。

 

魚食普及がメインテーマ

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 イベント会場となったのは、松山市梅田町。三津の港に程近いこの場所は、愛媛県漁連が水産物の販売拠点を整備するために確保している用地である。ちかく、県下の漁協から集荷した煮干し、天草などの入札を行う施設が完成する予定だ。それに先立ち、このイベントによって周辺の一般消費者にも県漁連の活動等をPRし、身近に感じてもらうことがねらいの一つである。
 また、消費者(特に子供)の「魚ばなれ」が言われる昨今、県魚連では以前から折りに触れ魚食拡大のための普及活動を行っている。今回も新鮮な地元特産の魚介類を、安く提供することで、需要の喚起につながることが期待される。当日は魚のおろし方をポスターで掲示したり、来場者には魚料理の冊子等を配ったりの啓蒙活動も行われた。

 

目玉商品は「maruto 印のハマチ」

 この日の一番の目玉商品は「戸島のハマチ」。宇和海で養殖されたこのハマチは、(マルト)maruto印のハマチとしてブランドを確立すべく、戸島漁業協同組合が全国各地で販促キャンペーンを行うなど、意欲的にPRしている。一尾3.5kg、りっぱな2年もののハマチが約1,500尾用意され、3,800円という特別価格で提供された。

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 さすがに尾頭付きの大きなハマチやタイとなると、誰にでもおろせるものではない。やはり買っていく人の年齢層は、ある程度高めという印象であった。核家族化が進んでおり、お正月に親類が集まるというような家でなければ、一尾買っても食べきれないだろう。戸島漁協では数年前から魚をおろすフィレー加工も行っている。やはりこうした小家族への対応が、ますます求められるようになるだろう。

 

三崎のブランドは「岬アジ・岬サバ」

 他にも、愛媛県が全国一の生産量を誇る養殖マダイや、三崎漁業協同組合からは伊勢エビ、アワビ、サザエなども提供された。
 三崎漁協のPR事業もユニークだ。漁協が経営する物流センター「三崎漁師物語り」では、水産物等の直売に加え、レストランにおいて海鮮料理を提供している。佐田岬の最先端には漁協のかん水畜養施設があり、自然に近い状態で伊勢エビなどを畜養しているので、禁漁期間中でもとれたての海の幸の料理を手ごろな価格で味わえる。
 この三崎と九州・佐賀関の間の豊予海峡は、良質なアジやサバの漁場として知られている。九州側に揚がったものはかの有名な「関アジ・関サバ」となる。すでにブランドとして確立しており、市場の評価も高い。一方、三崎側では「岬(はな)アジ・岬サバ」と呼ばれているらしいが、いまひとつ知名度は低い。揚がった港は違ってもおいしさは同じ、ということで「岬アジ・岬サバ」はもっとアピールするべきだろう。
 魚の世界でも氏素生のはっきりしたブランドものがもてはやされる時代なのだ。本当は消費者がよい魚を見極める目を持ってさえいれば、必要ないことなのかもしれないが・・・。

(上甲 いづみ)

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